【借地権者様・地主様必読!】借地人と地主の間でよく起きるトラブルと解決策のまとめ

【借地権者様・地主様必読!】借地人と地主の間でよく起きるトラブルと解決策のまとめ

【借地権者様・地主様必読!】借地人と地主の間でよく起きるトラブルと解決策のまとめ

借地についてさまざまなトラブル・問題があり、個々のトラブル・問題を解決する手続はいろいろと用意されています。

しかしながら、借地をめぐる問題については、とりわけ地主と借地人の関係が非常に長期間継続します。したがってトラブルが発生する可能性も高くなるものと考えられます。

そこで今回は、借地人と地主の間でよく起きるトラブルとその解決策をまとめましたので、ご紹介していきたいと思います。

1、地代をめぐるトラブル

地主の収入・借地人の負担となる地代をめぐる取引は、過去の経緯や人間関係が反映されて感情的になりやすく、とかくトラブルになりがちです。

とりわけ地代の値上げについては、地主の希望と借地人の納得できるレベルとのズレが生じることから、大きな問題に発展するケースがあるのです。

「固定資産税が上がったから」「周辺の借地の地代が上がったため」などというような適正な理由があれば、基本的に地主はいつでも地代を上げることができます。そして借地契約書に地代値上げの特約があって、適正な範囲内での値上げの金額であれば、借地人もそれに応じなければなりません。

ただし、地代値上げの特約に関する条項がない場合においては、少々異なり、借地人は地主に対して値上げの理由を確認することができます。その上で借地人がその理由および値上げの金額に納得すれば、地代を値上げすることができます。

もし値上げの理由や金額に納得できないからといって地代を支払わないでいると、それを理由として借地契約を解除されることがあります。

おおかたの借地契約書には「借主に債務不履行があるときは、契約を解除する。」という一文が盛り込まれているからです。

そこで何はともあれ、まずは従前通りの金額でも、一応地代を支払っておかなければなりません。それでも従前の地代金額では、地主が受け取らないような場合においては、「供託」という方法によって、地代の未払(債務不履行)を回避することができます。

供託とは、地代や家賃を法務局などの供託所に預けることによって債務不履行を回避するための方法(弁済供託)で、地代にされる金額を法務局などの供託所に供託しておけば、地代の未払いを理由として借地契約を解除される心配はありません。

とはいえ、借地人と地主との人間関係に溝ができてしまうことも多いことから、できる限り話し合いによってコミュニケーションを図りつつ、お互いに納得のいく結果を得るようにしたいものです。

2、更新料・承諾料は金額次第?

更新料とは、20年ないし30年の借地契約期間が続き、次の借地契約更新に際して請求される金額で、これが問題になりやすいのは、借地借家法に定義されたものではなく、社会的な慣習とし定着しているという事情によっています。

したがって更新料の支払いを拒絶したからといって、ただちに借地契約を解約すること

できませんが、当初の借地契約時に更新料を支払う旨の約束を交わしているならば、その債権債務が残りますので、その更新料の支払いを請求されます。

実務的に考えられ、たとえ借地契約書に明記されていなくても、周辺の借地や過去の事例で更新料を支払っているのであれば、それに従っていくのが自然であると言えます。

むしろ支払うか否かというよりは、その金額が妥当であるのか否かをめぐって交渉することになるのではないでしょうか。

また借地上の建前を建て替えるために、借地条件の変更をしようとする場合や、借地権を第三者に譲渡しようとして借地契約の名義変更をしようとする場合などには、地主との協議が必要になりますが、認めてもらうにら際して承諾料を請求されることになりますが、これは更新料とは異なり、借地借家法においても、裁判所が当事者間の利益の公平を図るために、必要がある場合財産上の給付を命じるとされていますので、支払わざるを得ないのです。

承諾料についても金額の多寡をめぐってトラブルになることがあります。

3、借地契約書がない場合はどのようになりますか?

今でこそ、土地建物際していわゆる不動産に関する売買契約や賃貸借契約を締結するに際して契約書を交わすことは常識となっていますが、昔は口約束によるものも数多く存在していました。

とりわけ親戚関係や身内同士の貸し借りなどにおいては、メモ書き程度の書類しかない場合も多く、代替わりを繰り返しているうちに、どのような条件で土地を貸したのか、あるいは借りたのかがわからなくなってしまうケースもあり、さらにそもそも契約

当事者が誰と誰で、地代の支払いは誰がしているのかがあいまいになってしまう恐れもあります。

それではこのような地代に関する問題が生起したときに、借地権を売りたいときや、借地上の建物を他人に貸したいときに、契約書がない場合であっても、次の事柄が証明されれば、借地権は保全されることになっています。

地代を支払っている事実があること

これは地代を支払ったときに受け取る領収書や振込通知書があれば照明することができます。

借地上の建物が借地人の名義で登記されていること

これは法務局等に行って調べることになります。登記がされていない場合は、早急に借地人名義で建物の所有権保存(または移転)登記をしておけば良いでしょう。

また機会を見つけて借地契約書を作成しておくことは、後々のトラブルを回避することにつながります。また地主の立場からも、借地権を有しているのが誰なのかを明確にしておくことは重要なことになります。

4.トラブルを解決するための最後の一手としての「借地非訟」

このように底地・借地関係においては、地代の問題をはじめ借地権の譲渡または転貸そして家屋の増改築、建て替えなど、地主と借地人の主張が折り合わず争いになることがあり、当事者間の交渉では解決することができない場合は、弁護士を立てて訴訟に訴えることになりますが、その前にいくつかの争いについては、裁判所が地主に代わって、借地人の申立てを受けて承諾を与えることができる制度があり、これを「借地非訟」と言い以下の場合に限定して承諾を与えるものです。

借地条件変更の申立て

建物の種類・構造・規模・用途を制限する借地条件変更を求める。

増改築許可の申立

建物に工作を加えて床面積を増加させる「増築」と従前の建物に代えて建物を建築する「改築」に対する許可を求める。

借地権の譲渡・転貸許可申立

借地権(賃借権)の譲渡あるいは転貸の許可を求める。

競売に伴う土地賃借権譲渡許可を求め申立

抵当権の実行により、建物の所有権とともに借地権が競売等による買主に移転することの許可を求める。

借地非訟の申立手続きについては、「借地条件変更の申立」は、建物の種類・構造・規模または用途を制限する借地条件があることが要件となり、「増改築許可の申立」については増改築制限の特約があることが要件となります。

その他管轄権のある裁判所に申立をすること、申立書の記入方法が適正であること、申立料が納付されていることなどがあり、これらの要件を満たして初めて申立てができるのです。

借地非訟は、解決できない問題を裁判所が間に入ることで決着させる方法ですが、かなりのお金と時間がかかります。例えば、申し立てするために必要な申立手数料は、借地権の目的である土地の価額によって費用が異なりますが、その他にも弁護士報酬料(法律相談料+着手金+成功報酬金)、鑑定書作成費用など、それなりの費用がかかります。

その上、申立手続きが済んだ後、当事者の立ち会いや陳述などを経て、申し立て内容が確定するまでに多くの時間がかかり、その都度、裁判所に出向くなどの労力も要します。

「非訟=訴訟に非ず」と言っても裁判所が関与することになるため、地主と借地人の関係がさらに悪化する可能性も考えられます。

借地非訟は最後の手段と心得て、なるべくその手前でできる限り合意に達するよう努力をし、必要以上に関係を悪くしないことが大切です。代々受け継がれてきた大切な土地を守るためにも、まずは地主と借地人の良好な人間関係の維持に努めたいものです。

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